どたばた
どたばたしていた。気がついたらお腹の調子がおかしくなり、高熱で3日間ほど休んだり、トークショーの司会をしたり、東京に40時間ほど滞在したり、ドゥルーズ読書会を開いたり、忙しいひと月だった。
さて、ようやく『グランド・ブダペスト・ホテル』の長文レビューをアップしたわけだが、今回は斉藤くんに迷惑をかけてしまって申し訳なかったな。謝ったらフォローしてくれて、やっぱりいい奴だなぁと思った。笑
そんなこんな(?)で気がつけば明日は職場の懇親会。25名ほどの参加らしい。自己紹介でどうすればウケるだろうか、明日は朝から晩までそんなことで頭を抱えそうだ。
ハワード・ホークス『ハタリ!』
ははは、ほんとうに面白かった。神代辰巳『アフリカの光』(75年)のふたりがアフリカに憧れてるのは、ホークス『ハタリ!』(62年)を観たからだよ、間違いない(笑)。
『アフリカの光』で挿入されるアフリカの映像って(少なくとも記憶のなかでは)ほとんど具体的なイメージを欠いているのだけど、夕日を横切るキリンの群れのイメージがあったのは覚えている。『ハタリ!』ではもっとドドドドドってキリンが走るんだけど、あのキリンの華麗さはすごいです、ほんとうに。
そしてやっぱり劇中で流れる「仔象の行進」がもう可愛くてしかたがない!
Hatari - Baby elephants finding Dallas - YouTube
東京かわいいガールと少し電話。扁桃腺が腫れているそう。疲れてるんだろうなぁ、と心配している。いつもゆるゆる楽しく長電話になるのだけど、さすがに今夜は体調が心配で早く切り上げてしまった。来週会うのが楽しみ、しかし今月唯一の休日だそうなので、あまり無理はさせないように気をつけないと。
そういえば『キッズリターン』を観たのでその感想を斉藤くんに伝えようと思いながら、すっかり忘れていた。明日はジュンク堂に寄る。
大いなる幻影
残業の果てに映画もライブも観ずに帰宅。洗濯洗剤、柔軟剤、食材を買いそろえて。久々に21時までに帰宅。まだこんな時間かと感激だ。
お弁当のおかずを数種作って、味見という名のつまみ食いをして、キュウリを1本かじって、風呂の扉をあけて不法侵入してきた飼い犬を抱き上げて無理やりシャンプーして、今に至る。飼い犬のぽんたさんは入浴が大嫌いらしく、怒って拗ねて、ゲージのなかでアウアウ言ってて可愛かった。
さて、今日は黒沢清の『大いなる幻影』のシノプシスを読んだ。なんとも面白そう。そしていかに今われわれが考えている脚本がクソか思い知る。やはり登場人物が「世界」とどのように関係を取り結ぶのか、そこが重要なんだろう。
「私は世界を知りました。そして、この世界をあなたと共に生きている、ということに今深く感動しています。あなたがいたから、私がいた。遠く離れていても、いや離れているからこそ、そのことが痛いほど理解できます。いろいろあったけど、二人はやっぱりひとつだった。私にとって、生きるとはそういうことであり、死ぬこともまたそういうことなのです」(黒沢清『映像のカリスマ 【増補改訂版】』、エクスナレッジ、2006年、三六三〜三六五頁。)
しかしなかなかレンタルがない。借りっぱなしのホークス『ハタリ!』を返却して借りないと。
東京かわいいガールと電話しながら、なんとなく手元にドゥルーズ=ガタリの『哲学とは何か』。『映像のカリスマ』も読み終わることだし、久しぶりに読んでみようか。
れりごー、とか
案の定2時間ほど残業で(会議と打ち合わせで、ルーティンが終わらなかったことが大きいな)、しかしなんとか上映には間に合ったのでようやく『アナと雪の女王』3D・字幕版。
なにより良かったのは冒頭の氷からはじまる一連の雪。『スノーピアサー』の雪なんか目じゃないな。あとは斉藤くんから観る前に聞かされていた通り、愛が男女の物語に終わらないところ。
とはいえ、「自己犠牲」って言葉はあんまり好きじゃないから(自分のことも大切にしたいよね、そりゃ)、もうちょっとマシな訳にしませんか?とは思った。英語でなんて話されていたのか聴いていなかったせいで分かりませんが。
あと、主題歌でlet it goって歌うわけだけど、あそこは複雑な気持ちになった。ありのまま、なるようになる、ことができるのはあくまでもa kingdom of isolationのなかで。字幕には反映されていなかったような気がするけど、isolationってけっこう強い単語だよな。
その後、斉藤くんからお好み焼き来ませんかってお誘いあったけど、お金もないし(昨日使いすぎた)、東京かわいいガールと電話したかったからまっすぐ帰った。あいちゃんのことを褒めすぎたせいでやきもきしてて可愛かったです。
昨夜観た黒沢清『CURE』が凄まじくまだ頭の中が混乱している。そういや初めて黒沢清を観たのは『アカルイミライ』だった。もう5年ぐらい前か、オダギリジョーの出演作ばかり観ていた時期があって、とことん変な映画なのにめちゃめちゃかっこ良くて、バックホーンの曲もえらくしっくりきてて、えらく心に残ったものだった。久しぶりに借りてみようかな。
ゴダール、ゴダール、ゴダール!
千里セルシーシアターで『勝手にしやがれ』『気狂いピエロ』を。「ねごっ子」という店で斉藤くんと焼肉丼500円をがっついてから。
なんとあいちゃんも2本とも観るということで直後に合流。久しぶりにお会いしたので緊張してうまくしゃべれず。コミュ力のなさにわれながら驚く。あいちゃんが、昔付き合っていた女性に目鼻立ちが似ているということもあるかもしれない。
この2本を観るのは5年振り(もっと?)だったが、いやぁやはり面白い。アンナ・カリーナが素晴らしい!ジーン・セバーグも嫌いじゃないけど、やっぱり運命線の歌を歌うアンナ・カリーナの軽やかさには負けるだろう。
ゴダールっていつ観てもこちらの知覚に変容を強いてくる感じで(ジャンプショットなんて、われわれの「通常の」知覚ではない知覚を呼び起こしてくれる感覚がある)、物語/芸術のどちらとも違う「ヘンテコさ」があるんだよなぁ。ゴダールの映画は「ゴダールの映画」なんだよ、絶対に。いや、かなり適当だけど。
そしてやっぱり画のセンスがいいよね、ほどよくポップで、ほどよく芸術的で。タルコフスキーよりゴダールをオススメするほうがよっぽどモテるから、斉藤くん。ジョン・フォード、ハワード・ホークス、アルフレッド・ヒッチコック、フリッツ・ラング、ドン・シーゲル、リチャード・フライシャー……は最強の映画監督たちだと思うけど、やはりかわいいガールにおすすめすべきは60年代のゴダールっすよ。え、違います?
そのあと三宮に戻り、1年振りぐらいになるか、アペルト+へ。宿敵(いや、ぜんぜん嫌いじゃないんだけど)ありま姉さんも合流。しまった、ラザニアを注文し忘れた!!しかしイカスミパスタは激ウマだった。
モナリサのテラス席が埋まっていたので、トアウエストのいけいけなバルで飲み直し。ジンバック、まぁ、普通というか、氷がいかにも店内の製氷機の氷だったこともあって溶けやすく、最後の方は水みたいになっていた。テラス席で気持ちよかった。
そんなこんなで東京かわいいガールは眠りについてしまったみたいだし、おれもそろそろ寝ようかと思うのだけど、いや、せっかくだしもう1本何か観て寝ようかな。
宇宙の話とか
最近、高い頻度で電話をしている。
まぁそりゃぁ他愛ない話なのだけど、たまに電話相手と知り合う前の話になって、同じ頃に同じことを考えていたことが判明したりすると妙に盛り上がってしまう。
宇宙の成り立ちって、宇宙の果てって、星の誕生って、、、そんなことで今日は盛り上がった。別にお互いに宇宙のことを勉強したことがあるわけではないから、ほんとうにあくまで他愛ない会話なんだけど。
そういえば「宇宙は無限か有限か」という問いは、カントも『純粋理性批判』のなかでやってたような気がするけど、忘れた。なんせ難しくて入門書ばかり読んでいるうちに気がついたら退学していたのだから。
あと、今日はネットラジオの打ち合わせという名の立ち飲み。純さんと。アジの南蛮漬けが美味しかった。月イチで映画の話をしてくれって。東京で上映中の映画、神戸でようやく公開の映画、DVD、の3本を毎回紹介できるのが理想。結構ハードル高い、けど面白そう。
明日は斉藤くんとゴダールを観て、そのあと主演女優のふたりと合流して公園で飲む予定。楽しみで眠れない、が、寝る。某富裕層向けの販売会社、あまり興味がわかなくなってきたから、エントリーは辞退しよう。